親にとっての子、子にとっての親は唯一無二の絶対的な存在です。人間性を育てるのはこの二人称の世界での子育てです。本来、いるだけで良い存在であるはずの親子が、学校教育に倣えば教師のような上下関係になり、モノの位置関係になります。子どもをモノのように考えると、できていないことに怒りを感じ、親子関係が崩れます。反対に言えば、能力や感性を育てないからこそ知識を詰め込まなければならない。その結果、子どもは人間性を育てる機会を失います。 他と比べたり、知識を詰め込んだりするのではなく、日々の学びや体験、感動を親子が共有することに何よりも意味があります。互いに相手を幸せにしているという心から、信頼や尊敬や愛、そして感性や人間性を伴った知性(英知)が生まれ、子どもは一人称の自分を創っていけるようになります。自然界のあらゆる生き物はgive & giveの関係です。親子も互いに与えあい、共に進化する関係を築くことが親子の幸福度も高め、親子の心を輝かせることになります。